著者挨拶+音読CD作成のいきさつ
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音読CD前書き |
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*著者挨拶+音読CD作成のいきさつ*
皆さん,こんにちは.畑村洋太郎です.
このホームページには,僕が自分の本を音読した音読データがあります.
本のタイトルは「失敗学のすすめ」です.
この音読をやるようになったいきさつは,筑波大学付属盲学校を訪ねたことです.
そこで,目の見えない人がどんな風にいろんな物事を学び,
また,言葉を通じてどんなイメージを頭に持っているか,作っているか,
そういったことについての話を聞かせてもらったり,授業を見せていただいているうちに
自分の本を目の見えない人に聞いて欲しいと思うようになったのです.
僕の作った失敗学のすすめという本は今までに約30万部売れました.
いろんな人が読んでくれています.
僕は,目の見えない人たちにも読んで欲しいとずっと思っていました.
それがようやく今実現するのです.
実は僕は,大学で講義をしたり,よそに出かけていって講演をしたりします.
そしてそのときに言葉で話をしたり,絵に描いて説明したりします.
そして不思議なことに絵と言葉は置き換え可能だということに気がつきました.
絵だけを示してこれを言葉で説明してくださいというとそれができます.
言葉で示したものを絵に描いてみてくださいというと,それもできます.
そして,絵と言葉の両方を一緒に使うとさらにその中身がよく伝わるということを見つけました.
そうなら,目の見えない人にも本の中に出てくる絵や写真を言葉で説明すれば必ず伝わるに違いないと思うようになっていたのです.
そしてそのことを試してみたのが今からお聴きいただく音読のCDです.
世の中でいくらでも起こっている失敗をきちんと前向きにとらえ,失敗が悪いこといけないことと思うのでなくて,
失敗をしなければ学べないこともある,そしてせっかくやった失敗を自分の糧にして進歩していこうというのがこの本の主張です.
さぁ最後までお聴きください.