代表あいさつ

  2004年度に私的プロジェクトとして「ドアプロジェクト」を実施した後にも,さまざまな事故が起きつづけた.そこで,2007年4月から新たに期間5年の「危険学プロジェクト」を立ち上げ,通常行われている事故調査などのような狭義の原因究明に限ることなく,事故の防止を最終目標として,社会・組織・人間の考え方や行動様式の解明にまで踏み込んだ調査研究を行ってきた.さらに,これらの研究によって得られた知見をもとに,想定される危険を回避する具体的方法などプロジェクト活動の成果を社会の共有財産とするため,さまざまな媒体を使って広く世の中に情報発信し,知識の共有をはかりつつ,2017年3月31日に10年間のプロジェクト活動を終えた.しかし,危険学プロジェクトを始めるときに目指した「活動で得られた知識の社会での共有」は着手したばかりの状態に留まっている.
  以上のようなことから,2017年度から3年間を目途に,「得られた知識の社会への伝達と実践」を目的とする「ポスト危険学プロジェクト」活動を新たに行うことにした.