著者: 畑村洋太郎・草間俊介・谷本和久・猪狩栄次朗
内容:
日本は“技術で勝って商売に負けた”とよく言われるが,技術者が技術的な狭い領域しか見ようとせず,企業活動全体や社会との関わりを考えないことがその一因にあるのではないだろうか.
売値,すなわち製品の価値を決めるのは最終のエンドユーザーであって生産者ではない.
どんなに素晴らしい製品やサービスでも消費者が求めるものでなければ売れない.
そのことを理解しようとせず,与えられた設計仕様を実物にするための方策を考え,実現のための指示を出すことだけが仕事だと思っているようでは企業の生産活動全体を理解することはできない.
企業の生産活動を動かしている血流としての「お金」を理解することは企業活動全体を理解することの第一歩である.
本書では,企業活動を理解する上で最低限必要な「お金」についての基礎知識を技術者の視点から述べると共に,設計者がどのような着眼点で、どのようなアプローチをしていくべきかを事例を元に解説しているほか、実際にモノづくり企業を立ち上げるにあたって必要になる財務知識も紹介している.
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