畑村洋太郎編

失敗学の考え方は人間の活動全てに当てはまるものである．ある分野で起こった失敗は必ず別の分野でも起きている．また，失敗は時間とともに忘れ去られ，同じ失敗が繰返される．それゆえ，失敗知識を共有し，それを生かすことが必要になる．「続々・実際の設計」「失敗学のすすめ」では主に機械分野の実例を取上げたが，本書ではあらゆる技術分野に失敗学を適用し，土木，建築，材料，歴史的な技術の伝達・伝承，人を育てる，巨大システムとしての鉄道，などで失敗をどう生かしていくかを取扱っている．