失敗学のすすめ
畑村洋太郎
1996年に実際の設計研究会が日刊工業出版社から出版した「続々・実際の設計―失敗に学ぶ―」の内容を元に,「失敗学」を一般読者向けに読みやすく書き直したものである.
失敗といかにつき合うかによって個人の成長,組織の発展が大きく違ってくる.起きてしまった失敗に積極的に取り組んでうまく生かせば,その後の創造の大きなヒントにもなるし,また次にくる大きな失敗を未然に防ぐこともできる.反対に失敗を避けて隠していれば,成功もおぼつかないし,大きな失敗を防ぐこともできない.失敗の定義・種類から,正しい失敗の伝え方・生かし方・大失敗の防ぎ方まで,「失敗学」をやさしく解説する. |