年間70人もの子どもが,学校内の事故で命を落としている.守るべき規則をつくり,それをみんなでひたすら守るという従来型の安全対策だけでは限界があるからである.
この状況を変えるには,子どもに「危険ワクチン」を植えつける,学校で「訓練失敗」を取り入れるなど危険学の考え方を積極的に取り入れて,子どもたちが危険に対処できるようにすることである.
それを確実なものにするための提案を,当事者である子どもたちだけでなく,先生,親御さん,学校の施設管理に携わっている人たち,地方自治体,文部科学省,さらには世の中全体に対して行っている.未来ある子どもたちが,人生を大きく変える事故に巻き込まれないようにするのは,社会の責務である. |