出版社 | 講談社 | |
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発売日 | 2010年4月5日 | |
価格 | 1,575円 (税込) | |
ISBN | 978-4-06-216153-4 | |
危険不可視社会
著者:畑村洋太郎 技術の進歩に伴い,人間と機械やシステムの関係が変わり,人間が機械やシステムの安全性に依存し,危険に全く注意を払わなくなった結果,新たな危険が生じている. また,社会は「危険」を排除しようとするが,完全に排除することは不可能であることに加え,環境変化によって新たな「危険」が発生する.しかし,安全を絶対視する社会では,危険が実際は存在しているのに“ないもの”として扱われ,隠されることにもなりかねない.そのためにかえって潜在的な危険性が増しているのではないか.ないものとして扱われればその実態も分らないため,社会が過剰な反応をすることにもなる.
2007年4月に畑村は私的プロジェクトとして「危険学プロジェクト」を立ち上げた.危険学プロジェクトで目指すのは,社会のどこにどんな危険があるのかそれが一目でわかる危険地図を作ること.危険に関するさまざまな知見を社会の共有財産にすることである.本書では「危険学プロジェクト」で得られた知見をベースにして,現在の社会におけるさまざまな「危険」の実例を紹介し,潜在している危険に社会がどう向き合うべきかを提案している.講談社書籍紹介ページ |